2024年合格体験記 受験生の親の立場で①

卒業生の皆様保護者様
合格体験記のご執筆
ありがとうございました。

当塾の合格体験記は
他塾の合格体験記と少し違い
さまざまな状況の中で
さまざまな志望校に合格した
体験を記していただいたものが
多くございます。
本当にご協力くださり
ありがとうございます。

2024年度の受験に臨んだ
当塾の生徒の皆様の中に
娘がおりましたので
塾の講師として
父親として
私も体験記を記します。

娘は2月生まれ
中学受験を始める時には
3年間持つかどうか
心配していました。

17年間学習塾の講師として
お子様をお預かりしておりますが、
自分から中学受験をしたい
と言い出したお子様はほとんど
いません。

2007年に受験の神様という
ドラマがあり、その影響で
始めたいというお子様を
お預かりしましたが
ほとんどのご家庭は
親が中学受験という
選択肢を提示して
受験勉強というレールに
乗せるところから
始まります。

昨今二月の勝者という
漫画がありますが
あの作品も週刊少年ジャンプに
掲載されているものではないので
本人が知るには大人や
受験勉強をしている
友人のお兄さんお姉さんが
読んでいるなどのきっかけが
必要になります。

我が家も例外なく
心身ともに健康に
育つことを願う妻と
自分の時間を大切に過ごす娘に
中学受験という選択肢を
提示してレールに乗せる父親
という構図
から始まりました。

3年生の2月、新4年生より
通塾を始めた娘の最初の関門は
計算テキストの習慣化でした。
苦手意識をつけないように
心がけながらも
上手くできなくて
悪態をつく我が子を
厳しく注意したことを
今でも思い出します。

計算テキストを習慣化できた時
本当によく頑張ったと手放しで
喜びました。

成績の上下は特に
気にしませんでした。
同じ教科でも得意単元と
不得意単元がは必ず出て来ます。
それを塾が把握して必要な時に
必要な分だけ負荷をかけて
できるように
すればいいだけであり
この塾ではそれが可能であると
考えていたからです。

心身ともに健康に
その上での中学受験生活だと
考えています。
優先すべきは
なぜ中学受験勉強を
しているのかを本人が
自覚すること
つまりさまざまな
中学校に足を運び
ここに行きたいという
学校を自分で選択することでした。

コロナ禍の中
受験学年以外の学校見学が
非常に難しい時間を過ごすことに
なりました。

そのような中でも
候補の学校のイベントを
チェックして予約してくれた
妻には心から感謝しております。

5年生になり
割合や速さなど
目には見えない抽象的な
概念を学ぶ単元が増えて来ました。
また理科でも力学の単元が
出てくると根本的に
何を理解するのか
わからないカリキュラムに
ついていくのに精一杯だったと
思います。

長子なので不器用ですが
真面目に取り組んでくれます。
いつかできるようになるから
結果が出ていない時に
努力を継続することが
大切だと言い続けました。

ちなみに第二子は
長子が怒られているところを
そばで見ているので事前に
テキパキ動き、
また長子を目標にして
行動できるので
要領のいい子が多いという
個人的な印象があります。

さまざまな学校行事にも
積極的に参加して
非受験の友人たちとも
遊びながらメリハリをつけて
勉強をすることが
出来たことは今後の娘に
とっていい経験になったと
思います。

6年生になり
合不合判定テストなどの
結果に一憂そして一憂しながら
それでも頑張っている娘に
対して何か注文をつけることは
ありませんでした。
多分これからもないと
思います。

それにしても我が子の成績表は
なんじゃこれと思いますよね。
得点が良かったら良かったで
本当に大丈夫かと不安に思いますし
得点が良くなければ不安になります。
真実を知ることが全てじゃないと
有名歌手は歌いますが
まさしくその通りだと思います。

模試を重ねるたびに
結果はでますが
その度に以前はできていなかった
ところができるようになっている
得点につながっていないが
改善できている点は
前向きにフォローアップしました。
それは全ての生徒に対して
行っていることなので
特筆するべきことではないかも
しれません。

模試を重ねながらも志望校の
再考を促すことはせずに
今から頑張ったらいいじゃんと
声をかけました。

自分の努力の積み重ねが
後の自分を作り上げる
自分で考えた上での選択を
繰り返すことが
自分自身を作っていくのだから
娘の選択肢が少ないのであれば
親の立場で少し増やしてから
自分で選択すれば良い
と考えていました。

娘は得点が取れなくても
気にせずに次に取れるように
行動すればいいだけじゃんという
父親のことをどう
思っていたのでしょう。
一年後くらいに
振り返って聞いてみたいです。
でも
真実を知ることが全てじゃない
と思っています。

6年生の夏休みは
朝から塾に来て宿題をする
その後、午後から授業を受ける
というサイクルを作ります。
これは夏以降の学習習慣の
確立と過去問演習を取り組むまでの
集中力の構築
そして午前午後の入試に
備えた準備期間になります。

一都三県の中で
神奈川県の私立中学受験生の
午前午後入試の受験率は
他都県に比べて非常に高いです。
それはもちろん
1月の埼玉県千葉県入試の
午後入試実施校が
2月1日〜5日の
東京都、神奈川県の学校に
比べて少ないからですが
神奈川県の中学受験生を
抱える塾では午前午後の集中力を
持続させるトレーニングは
不可欠です。

中学受験に否定的な意見を
お持ちの方は
朝から晩まで勉強させることは
受験しない6年生と比べて
正しいことなのかと
思われるかもしれませんが

酷暑の中
外で元気に遊ぶことが危険な昨今
自宅でゲームやYouTubeの誘惑に
負けずに自宅学習をすることや
屋内で過ごすことが多い夏休みと
比べると、新しいことを学ぶ
できる問題が増えてやりがいを
感じる授業展開に努めれば
それはとても充実した6年生の
夏になるのではないか
そういう夏を過ごせるように
事前準備をしなければならないと
ここ数年は思うようになっています。

秋からは日曜日に過去問演習を
初めて平日に添削してもらい
土曜に質問をする習慣をつけました。
過去問演習では
同じ問題など二度と出ないのに
なぜそれをする必要があるのかを
説明するところから
始めます。
各学校の傾向があり
これを解ける生徒が欲しいという
メッセージを受けて
それを解けるようにする
傾向をつかんで繰り返すうちに
自分の解けていない問題を見つけて
それをできるようにしていく

そういう時間を過ごして
いざ受験本番です。

ちょっと長くなりましたので
二つに分けさせていただきます。

玉田