2020年合格体験記 保護者様④

実は受験前から、

合格体験記を書く日を、

想像して過ごしていました。
これを書くころには、すべて終わり、

スッキリしているだろうな・・と、

あれこれ想像していたのです。
ところが娘の受験本番は、

そんな悠長なものではなく、

今思い出しても、

とても長く感じられ、

忘れられない4日間と

なったのでした。

まず姉達の時と、

受験スタイルも変わっており、

午前午後としっかり受けて、

夜ネットで発表・・・

14年前の長女の時はもちろん、

6年前の次女の時でさえも、

ここまでスピーディーな

流れではなかったので、

逆に今回の方が1日が濃く、

朝から晩までの緊張故に長く感じました。

幸いにして上の二人は

すぐに受験が終わったのも、

大きな違いでしたが…

振り返ると6年最後の、

12月の合不合テストの判定結果も、

決して安心出来る内容ではなく、

また自宅で過去問を解いても

「惜しい!あと8点で、合格点だった」

などと、本人は満足気に

言ってくるのですが、

私としては、

「直前なのに足りてないのだから、

もっと危機感持ってよーー」

と喉まで出かかった言葉を

何度も飲み込み、

内心穏やかではありませんでした。

先生には

「この学校なら、今の力を

出し切れば大丈夫です」

とおっしゃって頂いたのですが、

「この様子で、本当なのかな?」

と不安な気持ちを、

なかなか拭う事が出来ませんでした。

しかし一方で、

本人は謎の自信に満ち溢れていたので、

どこかで私も安心していた部分もありました。

ですが1日の夜に、

その日の午前と午後に受けた2校とも

不合格と分かった時には、

「え?!まさか・・」

「ほら!やっぱり!」

が入り乱れ、かなり動揺してしまいました。
2日受ける学校は

もっと難しく、受けても更に

厳しい結果だろうから、

とにかくどこかに受かった方が、

後々良いのでは・・と考え、

1度見学に行った学校の方が、

まだ可能性はあるかも?!

と長女と話し合い、

夜中12時締切の5分前に、

急遽WEBで出願をしてしまったのです。

とは言え、いきなり1日に

落ちたからという理由で、

2日の受験予定校を受けさせないのは

どうなのだろう・・・と自問自答し、

そもそも

「勝手に願書を出した行為事態が、

本人を傷つけてしまうかな・・」

と悩み、ほとんど寝られずに

朝を迎えました。

翌朝、娘が朝起きてすぐに、

私は冷静を装い、

なるべく軽い感じで

「別の学校を受けるのも

選択肢のひとつだよ」

と提案してみました。

ところが 娘はキッパリ

「予定校の勉強を

何か月もしてきたんだから、受けさせて!」

と言ったのです。

「分かった。じゃあ頑張ろう」

と答えましたが、

「このままズルズル、

全部落ちる可能性もあるのでは?!」

という考えが、正直頭をよぎりました。

でもその日の朝、

日吉駅で待っていて下さった有久先生が、

腰を折って娘に視線を合わせ、

アドバイスして下さる姿を見て、

「娘や先生が諦めていないのに、

私は何うろたえているのだろう。

まだ受験は半分も終わっていないのに・・」

と、気持ちを奮い立たせました。

受験の日は有久先生だけでなく、

毎日駅や受験校の前で

目力の強い玉田先生の激励、

娘を引き寄せ話して下さった石井先生、

3日にわざわざ一人の為に、

校門の前に立って下さっていた伊藤先生・・

今思い出しても、目頭が熱くなる位です。

本当にどれだけ心強く、

有難かったことか・・・

そんな先生方に教えて頂いていながらも、

何故こんなにも母の私が、

娘の実力を最後まで

信じられなかったのかというと、

家では赤計も漢字も宿題も、

すべて塾の当日、

しかも直前にどうにかやっていく感じで、

丸つけもままならかったのです。

受験直前まで結局そんな感じでした。

「そんな取り組み方だと、

塾に行く意味がないんじゃない?」

と、5年生の頃から

何度も何度も話したり、

ルールを作ったりしても、

全く改善されないだけでなく、

「塾で疲れたから息抜きさせて」

と言っては、夜更かしを繰り返し、

朝も驚くほど起きず、

学校に行くのもやっと・・

毎日そんな有様でした。

「もう うちの娘は、

受験以前の問題で、

生活態度から改める

必要があるのでは?!」

と本気で思い、

確か2回ほど

「塾を辞めさせて下さい」

と、電話をした覚えがあります。

子供に言わなくてもいい事を

言ってしまう自分にもうんざりして、

受験によって親子の仲が

歪みそうなのも嫌だったのです。

特に2度目に

“受験辞めます宣言“した頃は、

私の中では一番しんどい頃でした。

受験の迫る6年生の12月に、

娘が胃腸炎で体調を崩し、

家にいたのですが、

ずっとマンガ、YouTube、

ケーブルTV、タブレット

等々を観ていて、

私がどんなにそれらを隠しても、

別に新たなマンガや

昔のスマホまで出してきて、

隠れて遊ぶ日が続いたのでした。

体調も悪いから仕方ない…

と我慢していたのですが、

いい加減堪忍袋の緒が切れて

「この期に及んで、

その神経はおかしいよ!

そんな姿を見ている私の方が

変になりそうだから、

もうやる気がないなら、

受験やめてもいいんだけど!」

と言ってしまったのです。

ところが娘は、

涙ひとつ見せるどころか

「やめて欲しいならやめるよ」

と、逆に堂々とテレビを

ずっと観続けたので、

私も焦りと諦めが入り混じって、

精神的にまいりました。

親である私にも足りない部分も多く、

感情的になり、

同じレベルで接していたのだと思います。

確か娘は1週間ほど、

塾も休みましたが、

結局「受験したい」と言い、

自分から何事もなかった様に、

塾に再度通うようになりました。

とはいえ、

勉強に対する姿勢もさほど変わらず、

驚くほど偏差値が低い社会の詰め込みを、

せめて最後くらいは、

真剣に取り組んで欲しいのに!!

と、1月も毎日ヤキモキ

しながら接していました。

本人の謎の自信は、

算国には余り苦手意識が

なかったからなのと、

たまに先生に褒められると、

何十倍にも膨らませて

しまうからなので、

「過信なのでは?」と感じ、

心配故にこちらが色々言うと

「自信を持ってはダメって事?」

と、予想外な返しが来たのです。

ものすごく長い時間塾で頑張っている姿に、

心から感心しているのに、

家での低堕落ぶりに、

落胆してしまう日々… 

褒めるべきか、注意すべきか、

結局最後まで的確な

声掛けの言葉は何だろう・・・

と悩み続けたものです。

その2度目の時は、

先生方に「やめるやめるサギ」みたいに、

呆れられているかもしれない・・・

と心配しましたが、

冷静に受け入れ、

待っていて下さった感じなので、

今思うと娘だけでなく、

親子二人とも面倒をみて

頂いた感じがします。

あの時は大変ご迷惑を

お掛けしました。

姉たちの影響を受け(?)

何だか冷めていて、

叱られても動じず、

おまけに気難しさも

持ち合わせている厄介な娘に、

先生方は上手に接して下さったと、

感謝しております。

反抗期で尖っている事も多いのに、

「勉強が長くて大変」

という事以外は、

いつも塾と先生に対して、

好意的な内容でしたので、

続けてこれたのだと思います。

そして、どうにかギリギリでも

宿題をやっていたのは

「終わらせないと、先生が怖い」

という気持ちが、

常にどこかにあったからの様でした。

とはいうものの、

じっくり聞いてみると

「私は怒られていない。先生が他の子に

厳しく注意している姿を見ているから」

らしく、その「怖さ」がなければ、

気持ちがもっと緩んで、

娘は塾でも手を抜いたに違いありません。

結局娘のやる気を、

親が上手く誘う事も出来ず、

「どうしてもここに入りたい!」

という強い気持ちが足りないまま、

受験日を迎えてしまった感じでした。
「縁のある学校にいくのだろうな…」

という私の考えと、

「別にどこでもいい…」

みたいな冷めた娘の性格が、

変に合致してしまったのかもしれない、

と反省しています。

ひとつはっきりしているのは、

家に一人でいる時間が長いという、

家庭環境も受験に適さない中、

毎日の様に自習に行かせて頂き、

1日に不合格だった学校に、

最終的に2校とも合格出来たのは、

ひよし塾でなければ、

我が家の場合あり得なかったでしょう!

家での取り組みは甘かったのに、

かなり長い時間 塾にいたので、

その時間の勉強が

合格に繋がったとしか思えません。

本人は受験の後、

「社会の暗記は、

5年のうちにやっといた方がいい 

って塾の5年生に言っといた」

などと話していました。

もしかして全力で社会に

向かい合わなかった後悔は、

多少あるのかもしれません。

こんな合格体験記、

幻滅されてしまうかもしれません。

他のお子さんの「合格体験記」を読んで、

その頑張りに感動して

涙してしまいました。

それに 高い志が生まれたきっかけを、

聞いてみたくもなりました。

とはいっても、

娘も無事に合格出来ましたし、

色々あったものの、

何年も塾で頑張ってきた娘を、

誇りに思います。

そして娘が自分の母校に

進学する事になったので、

長女はとても喜び、

入学式には自分も出る!

と張り切っています。

私も大好きな学校だったので、

とても嬉しいです。

今は急に目標もなくなり、

親子でやる事もなく、

既に抜け殻の様です。

もしかして、ひよし塾ロスか、

受験ロスなのかもしれません。

今更ながら、親子揃ってすべての面で、

先生方に頼りきっていた事に、

気づかされています。

最後に 姉二人の中高時代を

過ごす姿を見てきて、

この6年間は青春時代の多感な時期であり、

友や師との出会いや経験は、

人としての礎にも

なり得ると感じました。

大袈裟かもしれませんが、

その場所を決めるのが、

中学受験なのかもしれません。

中学受験は短い様で、長いです。

娘3人を見てきて、子供の性格はもちろん、

受験も十人十色なんだな・・

とつくづく思います。

子供にとって大イベントである受験を、

それぞれの子供の性格を理解し、

叱咤激励して下さった「ひよし塾」は、

唯一無二の存在だと思います。

どんな結果になるか、

分からない受験だからこそ、

最終的には親子で信頼できる先生、

まずは人間として頼れるのか…

これが塾に対して、

一番必要な想いであると考えます。

本当に次女の時から長い期間、

お世話になりました。
ありがとうございました。

【目力の強い玉田より】

この度は御通塾いただき

ありがとうございました。

また、この度は合格体験記を

ご執筆いただき誠にありがとうございます。

ご参考になるご家庭が多いと思います。

本当にありがとうございました。

6歳上のお姉さんの印象が

かなり強かったため

妹さんに関しては入塾時から

いたってまともな会話をしていた

と思っていました。

ご家庭ではかなりご苦労が

あったようで心中ご察しします。

私はたびたびお子様を呼んで

一対一で話をすることが

あったのですが

意見を求めれば自分の考えを

論理的に説明でき、

それに対して解決方法を

導くことのできる聡明な生徒

という印象が彼女に対して強いです。

社会科に対しては担当講師だったので

さぼっていることはよくわかりました。

それに対して危機感がないということも

承知しておりました。

最後、しっかり取り組んで少しずつ

覚えてきましたが願わくばもう少し

早くエンジンがかかれば

もっと安心して当日を

迎えられたと思います。

それも一つの経験として

暗記科目は定期テスト前に

集中して取り組むのではなく

コツコツ頑張っていただければ

幸いです。

中学校や高校では素晴らしい仲間に

出会って素晴らしい6年間を

過ごされることを期待しております。

これでお子様の中学受験は

終わりになりましたが

ぜひ大学受験を目指して

頑張っていただければ幸いです。

これからの益々のご健康と

ご多幸をお祈りいたします。

お姉さんの頃から7年間

御通塾いただき

本当にありがとうございました。

感謝しております。

玉田